「音無彩名ですか……あれはこんな場所までも存在できるのですね……」素晴らしき日々~不連続存在~第1章その2

第一章「Down the Rabbit-Hole」その2(主人公:水上由岐)
「音無彩名ですか……あれはこんな場所までも存在できるのですね……」

「Down the Rabbit-Hole」その1の遊園地デートに話を巻き戻して――

ざくろと由岐はゴンドラで移動する「幽霊部屋終ノ空」というアトラクションに入るが、どう考えても大きすぎる立体構造の建物に違和感を覚える。
ゴンドラは古びたコンビニや階段、エスカレーターを通り抜けてマンションのような場所を淡々とふたりを乗せて運んでいく。
廊下を経て至る昭和っぽいアパートのリビングたちは「1999年7月」で時が止まったようだった。

素晴らしき日々:第一章

階段を降りて教室、病院から空の見える屋上へと運ばれて開放されるふたり。
まるで人間の一生をかいま見たような重い気分になる。
気分転換にとざくろは由岐とボートに乗ることにする。
ざくろが作ってしまった罪の償いは「由岐たちの『素晴らしき日々の中に生きる』幸せ」を奪う形になるというのだ。

「水面を撫でることは空に手が届くことになるのかなぁ……って」

ざくろは20日の0時C棟の屋上で天体観測を始めようと言い出す。
19日に目を覚ました由岐は静かすぎる街に違和感を覚える。
おとなりに住む若槻姉妹も見当たらない。
由岐が見た街は人のいない「不在によって切り取られた生活」、昨日のアトラクションそのものだった。
学校の屋上へと辿り着き、今日はじめて見た人、ざくろは由岐に問う。

「世界とは、内なる世界と外なる世界、その様な二重構造をもっていることになる……」
「ならばその二つの世界はどの様な線引をされているのでしょうか?」
「あなたが見ている私は、あなたの内なる世界の私ですか?
それとも外なる世界の私ですか?」
「外の世界から来ると言われる情報以前の何か……」
「その外から来る何かとは? どの時点から外なのでしょうか? どの時点から内なのでしょうか?」

屋上でふたり、「終わりと始まりの空、最後の空」を共に眺めた後、ざくろは再びぬいぐるみを屋上から落とし始める。

「浮かないのは空が違うからです。やり方さえ間違わなければ、正しい空ではぬいぐるみは浮きます」
「でも、やり方を間違っていたら、正しい空の下でもぬいぐるみを浮かすことは出来ません……」
「そしたら……終わりとはじまりの空を見つける事は出来ません……」

ぬいぐるみはある瞬間に宙にとどまる。
そして「うさぎの駅長」へと姿を変える。
ふたりは「杉ノ宮北校屋上前」の駅から銀河鉄道に乗って旅をする。
そして由岐は自分こそが「器なき液体」、「世界そのものの少女」であるということを理解する。

「高島さんが探していた終わりとはじまりの空……」
「それは、この幻想世界の終わりの空、そして現実世界の始まりの空……」
「高島さんは、この幻想世界と現実世界の境界線を探していたって事だよね……」

素晴らしき日々:ざくろ月世界

ネタバレ注意!






あの日の夕方マンションの屋上から落ちてきたのはぬいぐるみではなく、ざくろ自身だったのだ。
ざくろは自分の落下と共に由岐の世界を巻き込んでしまった償いをしようとしていた。
そして世界は「由岐のありふれた世界」へと巻き戻る。

「書き割りの様なチープで……出来損ないの夢の世界……それでも、そこであなたと過ごせた時間は、間違いなく……」
「素晴らしき日々でした」



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